2010年10月3日、Akuku Dangerが亡くなった。ケニア・ルオの、私の村の「祖父」にあたる人だ。くわしくいうと、「祖父」のお兄さん。彼は40人以上の妻をもつ男として、全国的に有名だった。
 

いま、ほとんど書いたものが消えちゃったので、気をとりなおして明日、つづきを・・・・


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Posted by: shiino      2010/10/04 02:12:46      
11月末から12月はじめ、行きと帰りをいれて1週間という、これまでで最短のケニア出張をしてきました。「お知らせ」にアップしたように、野口英世賞の受賞者の一人がケニア人だったこともあり?ケニアで記念講演が開かれるにともなって、熱帯病についてのセミナーが開かれ、それに呼んでいただいたのでした。

大学が休みでもない、この時期に出張、とはやはりぎりぎりで1週間。
短期間でも、やはりちょっとでも見て感じたかったのが「オバマ効果」だった。
動物保全などを研究テーマにして国立公園の情報をチェックしている、東大の院生の目黒くんによると、オバマ氏のお父さんの出身地、西ケニアの村落までの道路が整備されつつあるらしい(未確認)。また、西ケニアを観光化しよう!という動きがあるとか。ルオの人々はケニア西部、ヴィクトリア湖周辺に暮らしているわけだが、そのルオランドのなかでも、オバマ氏にゆかりがあるのはルオランドの北方だ。私のフィールドは南部なので、あまり関係ないか・・・・でもルオランドで国立公園は、Ruma National Parkといって私のフィールドの村落にけっこう近いのだ。住み込んでいたときには、おそらくそのRumaから逃げてきたガゼルを若者たちが槍をもって狩りしにいった。滞在中に一度きりだったので、めずらしい。つまり、逃げるほどの動物が大していないのだ。これまた一度だけ、オンボロ車を借りて運転していったことがあるが、ほんとうに動物はいなかった。それに、観光客は一人もおらず。一月に一度、くるかどうか?オフィサーたちも暇そうだった。このRumaも、知られるところとなるのだろうか?
オバマバッチ小

 ナイロビのショッピングセンターでは、オバマバッチが売られていた。1つ100シル。ふつうのケニア人にしては、いい値段だ。庶民の足であるバスのさほど遠距離でない普通の距離で20シリングだから。ショッピングセンターで買い物ができる層を狙ってのことだが、よくきくと、集めたお金は、ある孤児などを支える団体のためだという。アメリカのある団体が、ケニアのキシイ(南部ルオランドの隣町)で活動しているその団体を援助していて、オバマ人気にあやかってバッチやTシャツを売って、お金を集めなさい、とオバマグッズを送ってきたそうだ。
カンガ空港で

 空港で、オバマのカンガもみつけた。カンガとは、東アフリカの女性がよくスカートにしたり、スカーフにしたり、子どもを抱くのに使ったりと生活に欠かせない布だ。このデザインはつねに、世相を反映したものがあって興味深い。流行の言葉や人、話題などもすぐにとりいれられる。さすが、オバマ氏も登場。
オバマカンガ大

オバマ氏が次期大統領に決定した日のナイロビは、オバマナイトだったとか。
思えば、大統領選挙を機に全国に暴力がひろまり、キクユ対ルオ、そのほか・・と対立が深まったのはちょうど去年。そろそろ一年になる。まだ難民キャンプの名残があるとはいえ、徐々に収まって、新たに国が動き始めている感触はある。ケニアの政治家たちよ。オバマ効果を悪用しないでいい方向にもっていってほしいものだ。


Posted by: shiino      2008/12/08 01:25:36      
オバマかヒラリーか。
このオバマ対ヒラリーの大統領の民主党候補指名レースが始まってから、しばらくたってからだった、オバマがルオと関係があるってことを知ったのは。ハワイに留学していた大学院の後輩が、教えてくれた。オバマがハワイ出身だったからだろう、もっと早くからハワイでは彼のことが話題になっていたらしい。そう、オバマの母は合衆国カンザス州出身の白人、そして父はケニア共和国のルオ人なのである。
 しばらくして、ケニアのほうも大統領選挙が始まった。キクユ人のケニアッタのもとで独立して、その後もずっと、対キクユの意識がぬけないルオの人びとは、この2007年度の選挙ではいままでにない期待をしていた。政治家としての手腕をふるいつつも、大統領職にはつけなかった父をもつ、政治家2世のライラ・オディンガ。政治好きのルオの人びとはなにかといえば、選挙の数年まえから、ライラに勝ってもらわねば、われわれはずっと虐げられている、道路もひどい状態でも見放されていると口々に言っていた。
 選挙まえにルオランドに行ったら、みんなが誇らしげに言った。「ケニアも、そしてアメリカも、ルオ人大統領だ!」
 オバマかヒラリーか。それは合衆国にとって初の黒人大統領をだすか、初の女性大統領を出すかと、いずれもこれまでにない注目度がある。私は合衆国の政治についてはまったくの門外漢だけれども、なにか共通した傾向がケニアにもみられるように思えた。先日の5月24日に京都・龍谷大で行われたアフリカ学会の女性フォーラムでは、アフリカにおけるジェンダー、民主化がテーマで私もそれに参加し話をした。たとえばケニア共和国という国、また私がつきあっているルオの人たちにしても、エリート女性にしてもまず、2005年の憲法改正案へのリアクションにみられたように、改正法案がうたう女性の新たな権利の獲得(具体的には土地の相続権)にたいする共感よりも、利権の絡む閣僚職を自分の民族で固めるキクユ出身のキバキに対する反感が勝っていた。つまり、女性の権利拡大、というフェミニズム的思考よりもまえに、いわゆる「トライバリズム」、また合衆国でいうと人種問題やエスニシティの問題のほうが先行していると思われた。いまの時点での、雑感であるが。
 合衆国にしても、またケニアのこれからの動向にも、目がはなせない。ただケニアに関していえるのは、あのような暴動がおき、そして政府のその暴力的な対応にしても、まずは民族をこえた、人権という概念はまたたくまにどこかにいってしまった状況が起きたということ。あの狂気な雰囲気は3月に私が訪れたときはやっと落ち着き始めていたけれど、今度8月に行ったら、元のに戻っていてほしいと願う。
オバマのケニア人祖母

オバマ上院議員の祖母サラさん(中央で椅子に座る)を囲みながら、米大統領選民主党指名候補確定を祝い、「大統領になって、戻っておいで」と歌い、踊る親族ら=ケニア西部ニャンゴマ村のサラさん宅で、高尾具成撮影(毎日新聞:最終更新:6月5日15時2分)



Posted by: shiino      2008/06/18 12:45:21      
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