オバマが大統領になる!!・・・ナイロビでは。
11月末から12月はじめ、行きと帰りをいれて1週間という、これまでで最短のケニア出張をしてきました。「お知らせ」にアップしたように、野口英世賞の受賞者の一人がケニア人だったこともあり?ケニアで記念講演が開かれるにともなって、熱帯病についてのセミナーが開かれ、それに呼んでいただいたのでした。

大学が休みでもない、この時期に出張、とはやはりぎりぎりで1週間。
短期間でも、やはりちょっとでも見て感じたかったのが「オバマ効果」だった。
動物保全などを研究テーマにして国立公園の情報をチェックしている、東大の院生の目黒くんによると、オバマ氏のお父さんの出身地、西ケニアの村落までの道路が整備されつつあるらしい(未確認)。また、西ケニアを観光化しよう!という動きがあるとか。ルオの人々はケニア西部、ヴィクトリア湖周辺に暮らしているわけだが、そのルオランドのなかでも、オバマ氏にゆかりがあるのはルオランドの北方だ。私のフィールドは南部なので、あまり関係ないか・・・・でもルオランドで国立公園は、Ruma National Parkといって私のフィールドの村落にけっこう近いのだ。住み込んでいたときには、おそらくそのRumaから逃げてきたガゼルを若者たちが槍をもって狩りしにいった。滞在中に一度きりだったので、めずらしい。つまり、逃げるほどの動物が大していないのだ。これまた一度だけ、オンボロ車を借りて運転していったことがあるが、ほんとうに動物はいなかった。それに、観光客は一人もおらず。一月に一度、くるかどうか?オフィサーたちも暇そうだった。このRumaも、知られるところとなるのだろうか?
オバマバッチ小

 ナイロビのショッピングセンターでは、オバマバッチが売られていた。1つ100シル。ふつうのケニア人にしては、いい値段だ。庶民の足であるバスのさほど遠距離でない普通の距離で20シリングだから。ショッピングセンターで買い物ができる層を狙ってのことだが、よくきくと、集めたお金は、ある孤児などを支える団体のためだという。アメリカのある団体が、ケニアのキシイ(南部ルオランドの隣町)で活動しているその団体を援助していて、オバマ人気にあやかってバッチやTシャツを売って、お金を集めなさい、とオバマグッズを送ってきたそうだ。
カンガ空港で

 空港で、オバマのカンガもみつけた。カンガとは、東アフリカの女性がよくスカートにしたり、スカーフにしたり、子どもを抱くのに使ったりと生活に欠かせない布だ。このデザインはつねに、世相を反映したものがあって興味深い。流行の言葉や人、話題などもすぐにとりいれられる。さすが、オバマ氏も登場。
オバマカンガ大

オバマ氏が次期大統領に決定した日のナイロビは、オバマナイトだったとか。
思えば、大統領選挙を機に全国に暴力がひろまり、キクユ対ルオ、そのほか・・と対立が深まったのはちょうど去年。そろそろ一年になる。まだ難民キャンプの名残があるとはいえ、徐々に収まって、新たに国が動き始めている感触はある。ケニアの政治家たちよ。オバマ効果を悪用しないでいい方向にもっていってほしいものだ。

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